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更新日:2017年6月2日公開 印刷ページ表示

所信表明(町長4期目)

所信表明とは

町長が、自らの信念やまちづくりにおける基本的な考え方並びに任期中に取り組みたい政策及び施策を主として述べるもので、選挙後に初めて招集される定例議会において提出します。加えて、当該年度予算、補正予算案及び特に主要な施策について説明します。

町長4期目の所信表明

平成29年6月2日に開会した定例議会において、横江町長が4期目の所信を表明しました。
※一番下のPDFファイルからもダウンロードして読むことができます。

前文

本日ここに、平成29年第2回蟹江町議会定例会の開会に当たり、提出いたします議案の説明に先立ちまして、私の町政運営に対する所信の一端と平成29年度の主要施策について申し述べます。
先の町長選挙におきましては、町民の皆様からの負託を受けることができ、4期目の町政の舵取り役を担わせていただくことになりました。既に、ネクストステージとしてのスタートを切らせていただいておりますが、今まで通りの誠意と、今まで以上の熱意を持って、明るい未来が見えるまちづくりに邁進して参ります。

これまでを振り返って

これまでの3期12年間を振り返りますと、町内外において様々な出来事がありました。中でも最も嬉しい出来事は、日本時間で平成28年12月1日未明に、蟹江町を代表する祭りである「須成祭」が「山・鉾・屋台行事」の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録されたことであります。須成祭がまちの名前とともに世界に発信されたことは、この上ない喜びを感じました。約400年という長きに渡って、地域の伝統を守り、継承し続けてきた関係者の皆様には、改めて敬意を表するものであります。今後は、町を挙げてこの祭りを盛り上げていきますとともに、町民全体の誇りとして祭りへの愛着を深めて参ります。
町政運営につきましては、多様な主体との「協働」を旗印に、かにえの「K」を頭文字として「観光・環境・改革・健康・教育・国際・共生」という「7K」の政策方針を掲げて、様々な施策に取り組んできました。とりわけ、3期目の4年間では、重点プログラムとして取り組んできた協働のまちづくりについて、顕著な成果を得ることができました。最初は協働地域づくり支援事業として、町が交付する一定の活動資金を活用いただくことで、各種団体が地域の課題解決に取り組むわけですが、その中から単独予算化による委託事業にまで発展を遂げられた団体が幾つかあり、今なお、活発な活動が展開されております。
また、住環境基盤や公共施設の整備を推し進める中で、蟹江今駅北特定土地区画整理事業が完了したことや、愛知県から県立蟹江高等学校跡地を取得して「希望の丘広場」を整備したことは、住民の皆様が安全で快適な生活を送ることができる環境整備につながりました。
まちづくりの根幹となる各種計画も数多く策定いたしました。「かにえ活き生きプラン21」は、さらなる健康づくりを推進していくために第2次計画として更新しました。「障がい者計画」は、近年の制度改革による新たな視点を踏まえ、より一層の障がい者福祉の充実を目指して更新しました。「地域福祉計画」は、社会環境の変化や福祉施策の課題等を踏まえ、町民全体で支え合う地域福祉の新たな方向付けを行うために策定しました。「子ども・子育て支援事業計画」は、国による子ども・子育て関連3法の制定を受けて、地域社会全体で、子どもや子育て家庭を支援する、新たな支えあいの仕組みづくりを構築していくために策定しました。これらの計画は、全て町民の皆様の日常生活に結び付くものであり、計画に記していることを一つひとつ丁寧に取り組んでいくことで、当町における福祉の向上を図って参ります。
他にも国において、「一億総活躍社会」という大きな旗が掲げられました。世界に先駆けて日本が直面する人口減少・超高齢化社会という大きな課題を前にして、地方から日本を創生するという壮大なビジョンは「地方創生」と名を打ち、地方のニーズに対応できる予算措置の下、各種の取組が加速度的に全国へ波及しております。当町におきましても、「人口ビジョン」と「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、KPIを意識しながら各種事業に取り組んでおります。
社会情勢の変化が激しい昨今において、数々の施策を実行し、一定の成果を挙げることができたのは、ひとえに住民の皆様や議員各位に支えていただいたおかげであるものと、心から感謝申し上げます。

町政4期目のビジョン

そして、4期目の町政運営に当たる私のビジョンを申し上げます。
これまでは「7K」の政策方針に基づき様々な施策に取り組んできましたが、ここに3つのKを加えて「10K」の政策方針を掲げます。加える3つのKとは、「子育て・高齢者・郷土」であります。
「子育て」を心から応援する産みやすく育てやすいまちづくり。
地域ぐるみで「高齢者」の暮らしを支える仕組みづくり。
歴史と風土を継承し創生し続ける「郷土」づくり。
この3つの柱を加え、「10K」としての政策を推進して参ります。
子どもは、未来の蟹江町を担うかけがえのない存在です。その子どもたちが健やかに育つことを願い、育児の負担を軽減しながら育てやすい環境を整えていくことで、子育てを心から応援します。また、今ある町の環境づくりに尽力してこられた高齢者の皆様を敬い、末永く「かにえ」で過ごしていただけるよう、高齢者の暮らしを支えていきます。そして、皆様に愛着を持って住んでいただけるよう、郷土愛が深まるまちづくりに取り組んで参ります。
これまでに掲げてきたビジョンについては、全てを成し得てきたわけではございません。既に動き出してはいるものの、進行段階にある施策もありますので、それらが町民の皆様にとって有益な結果につながるよう、引き続き多様な主体との協働で取り組んでいきます。町内の主要駅整備及びその周辺における新市街地整備事業や行政改革、役場の機構改革などもまだ途上にありますので、着実に推進していきますとともに、既存の公共施設については、その稼動率が上がるよう手続きの利便性を高め、サービスの向上に努めることで使用料収入の増額を図って参ります。
やるべきことは目白押しでありますが、新しいことばかりに着手するのではなく、今ある計画、施設、資源、人材等を最大限に生かす術を考え、最大の効果が挙がるよう導いていくことに力を注いで参ります。眠れる資源に光が当たるよう「ないものねだり」よりも「あるものさがし」をすることで、町民の皆様とともにさらなるまちの魅力を高めていくことが、当町における「地方創生」につながるものと捉えております。
また、現在進行中の第4次蟹江町総合計画は、平成32年度をもって区切りの年を迎えます。これから次期総合計画を策定していくわけですが、町民参加型の手法により多方面に渡る意見交換を促し、様々な角度からまちの現状と未来を見つめ直す機会を創りながら、町民の皆様からの声を形にして参ります。 

以上、4期目の町政運営に当たる私のビジョンを申し上げました。

 主要施策の説明

平成29年度予算につきましては、先の3月議会定例会におきまして骨格予算として議決をいただいておりますが、今議会に提出いたしました補正予算案の内容とともに、平成29年度の特に主要な施策について、第4次蟹江町総合計画の基本計画に掲げる五つの枠組みに沿って、ご説明申し上げます。

第1章 心身ともに健やかに支え合って暮らせるまちづくり

1 疾病予防事業

疾病予防事業につきましては、満1歳から中学3年生までを対象として、インフルエンザワクチンの任意接種費用の一部を助成する制度を新たに開始します。ワクチンは、感染を完全に抑えることはできませんが、一定程度の発症を抑え、脳炎や脳症等の合併症による重症化を予防する効果がありますので、子どもの健康や生命を守るために接種を促すとともに、子育て家庭の経済的負担の軽減を図って参ります。
また、日本人の死亡原因として第1位のがんは、診断と治療の進歩により、早期発見、早期治療が可能となってきています。がんによる死亡者数の減少を図るためには、がん検診の受診率を向上させることが肝要と捉えております。そこで、胃がん、子宮がん、肺がん、乳がん、大腸がん検診における全ての対象者に受診券を送付する個別の受診勧奨や再勧奨を行うことで、受診率の向上に努めて参ります。

 2 子育て支援事業

子育て支援事業につきましては、18歳未満で3人以上養育する世帯に対し、第3子以降の3歳未満児については、保育料を無料化とします。これにより、子育てにおける経済的負担が大きい多子世帯の負担を軽減し、子どもを産み育てやすい環境づくりに取り組むとともに、出生率の上昇を目指して参ります。
また、保育所及び認定子ども園での3歳未満児保育の充実を図ることで、子育てをしながら安心して働くことができる環境づくりに努めて参ります。
早朝・延長保育を開始した須成保育所においては、乳児に係る保育機能部分の改修を行うとともに、外壁の緊急修繕工事を行い、園児の安全を確保できる施設運営に取り組んで参ります。
さらに、民間保育所の協力を得て、一時保育事業の拡大を図るとともに、NPO法人との協働により、新たに子育てセミナーを開催します。核家族化が進み、地域での交流が乏しい状況下で、小さな子どもと接する経験が少ない親が子どもの特徴を知り、どのようにして育児に向き合うべきかを学んでいただく機会を提供して参ります。
これらの施策を有機的に取り組むことで、妊娠・出産から育児までを切れ目なく支援できるよう各種サービスの充実を図り、子育てを応援して参ります。
 

 3 高齢者福祉事業

高齢者福祉事業につきましては、平成30年度から平成32年度までを計画期間とする「第8次高齢者保健福祉計画及び第7期介護保険事業計画」の策定に取り組みます。現在の計画を継承して、介護保険制度改正を適正に実施しながら、当町に見合った地域包括ケアシステムの構築に向けてさらに必要な取組を検討して参ります。
地域包括ケアシステムを実現するためには、在宅医療の推進と多職種の連携と協働が必要であります。そこで、医療、看護、介護、自治体等の多職種及び他法人間の垣根を越えた情報共有を図るため、「在宅医療介護ICT連携事業情報共有システム」の運用を開始します。住み慣れた地域で暮らす高齢者の方々に質の高いサービスを提供できる情報共有基盤となるよう、体制の整備と運用に努めて参ります。
また、平成30年度から町での実施が義務付けられております在宅医療・介護連携推進事業につきましては、海部地域内で在宅医療サポートセンターの設置に向け、医師会及び関係市町村との協議を進めて参ります。
さらに、地域包括ケアシステムの構築に向けて創設された介護予防・日常生活支援総合事業については、平成29年度から住民を主体とする多様なサービスの充実により、地域における介護予防の推進と高齢者等の日常生活における自立支援に向けた取組を推進して参ります。
施設や設備の老朽化に伴い取り壊した老人福祉センター分館の跡地を含めた利活用におきましては、多世代交流施設設置事業として新たな公共施設の建設に向けて実施設計を完了しましたので、建設工事に着手いたします。
この施設は、温泉を活用した町民の健康づくり、多世代の交流、子育て支援、地域で支え合う福祉活動等の拠点として、平成30年10月の供用開始を目指して参ります。

4 国民健康保険事業

国民健康保険事業につきましては、平成30年4月から愛知県が財政運営の責任主体となり、安定的な財政運営や効率的な事業の確保等、国民健康保険運営の中心的な役割を担うことで、制度の安定化を目指すことになりました。町としては、県と一体となって国民健康保険を安定的に運営できるよう適切に対応して参ります。

第2章 次代につなぐ教育と生涯学習のまちづくり

1 学校教育事業

学校教育事業につきましては、空調設備が未整備の舟入小学校及び新蟹江小学校を施工することで、全ての小中学校における普通教室の空調設備整備を完了して参ります。
また、特別な支援を必要とする児童生徒や日本語教育が必要な外国籍の子どもたちが増加していることから、補助教員の充実を図ります。プレスクール指導者養成講座の修了生を任用するなど、個々の状況に応じた適切な支援に取り組んで参ります。
さらに、学校での集団生活に馴染めないため欠席日数が多くなり、不登校につながる児童生徒が増加していることから、「ハイパーQU」と称する学校生活診断を全ての小中学校で実施します。この診断は、学校生活における児童生徒の意欲、満足感、学級集団の状態等を質問紙によって測定するもので、不登校になる可能性が高い児童生徒の早期発見や、いじめ、学級崩壊の予防等に活用できる診断結果が得られるものです。この客観的な診断結果を活用して、健全な学校教育環境づくりに取り組み、不適応となる児童生徒の減少に努めて参ります。

2 生涯学習の推進事業

生涯学習の推進事業につきましては、町観光協会が相互協力に関する覚書を締結し、親交を深めております沖縄県読谷村へ町内在住の中学生を派遣し、地元中学生との交流や、民泊と呼ばれる民家体験学習泊を通じて読谷村の文化を学ぶとともに、青少年の健全育成を図って参ります。ご当地は、かつて戦地となっていた歴史もあるので平和学習にも取り組み、生徒たちには様々な経験ができるプログラムを提供することで、未来の蟹江町を担う地域社会に貢献できる人材を育成して参ります。

3 図書館事業

図書館事業につきましては、図書館システムを自庁構築型からクラウド型に変更します。クラウド型を導入することでサーバ機器管理業務を不要とし、サービスの提供に係る中長期的な経費の削減を図って参ります。

第3章 豊かな環境と安全がもたらす持続可能なまちづくり

1 下水道事業

下水道事業につきましては、引き続き学戸新田処理分区の整備を進めますとともに、愛知県が整備を進めている日光川下流流域下水道5号幹線に接続する富吉南処理分区の整備を計画的に進め、より多くの町民の皆様の生活環境の向上と公共用水域の水質改善を図って参ります。
また、経営の効率化や健全化を図るため、公営企業会計を適用し、貸借対照表等の財務諸表の作成等を通じて、経営、資産等を正確に把握することで、必要な住民サービスを将来に渡り安定的に提供するよう努めて参ります。

2 防災事業

防災事業につきましては、避難所機能の向上のため、各指定避難所にポータブル式の蓄電池、LED照明器具を4箇年計画で配備して参ります。これらは、夜間においても指定避難所としての役割をしっかりと果たすことができるよう、停電時に電気の供給が可能な蓄電池と低消費電力の照明器具を備えるものであります。避難所運営に必要な資機材を検討、配備するとともに、小学校区ごとの避難所設営訓練を実施することにより、避難所機能の向上を図って参ります。
また、平成28年度から実施している浸水津波避難ハザードマップを活用した町内会、長寿会等への出前講座を継続することで、ハザードマップの内容理解と防災意識の高揚を図り、災害時の正しい避難行動につながるよう取り組んで参ります。
さらに、平成29年4月には、全ての町内会長等にご参集いただき、初めてとなる自主防災会議を開催いたしました。会議では、地域の特性を踏まえた防災訓練の実施についてお願いするとともに、地域の住民が災害時の行動を自ら計画する「地区防災計画」の作成を進めていただくよう依頼させていただきました。今後は、地区防災計画を活用した地域コミュニティごとの効果的な防災活動を推進し、地域防災力の向上に取り組んで参ります。

3 交通安全事業

交通安全事業につきましては、子どもから高齢者まで各年代に応じた交通安全教室を積極的に開催することで、交通ルールを守る習慣を身につけ、事故に遭わない、起こさない地域づくりに取り組んで参ります。
また、蟹江町交通安全プログラムに基づき、小学校の通学路の合同点検、危険箇所への安全対策、対策実施後の効果検証について、警察、県道路管理者等の他の関係機関と協力して取り組み、安全な通学路の実現を図って参ります。

第4章 誰もが元気に楽しく住みつづけたくなるまちづくり

1 幹線道路整備事業

幹線道路整備事業につきましては、平成26年度に着工した今須成線の歩道の設置工事について施工を完了して参ります。幹線道路は町内外を結ぶ連携と交流の軸として重要な役割を果たしていますので、計画的な整備、改修を図って参ります。

2 公共交通関連事業

公共交通関連事業につきましては、JR蟹江駅の自由通路新設及び橋上駅舎化について計画的に取り組んでおり、今年度は本体工事に向け準備工事等に着手して参ります。
また、近鉄蟹江駅北側駅前周辺整備事業への取組としましては、平成30年度の着工に向けて関係機関との協議を踏まえ詳細設計を実施して参ります。

3 市街地整備事業

市街地整備事業につきましては、近鉄富吉駅南の市街化調整区域における計画的な基盤整備に向け、地権者等の合意形成を図りながら基本構想を検討するとともに、関係部局との協議に必要な計画協議書の作成を進めて参ります。

4 住環境対策事業

住環境対策事業につきましては、全国的に社会問題化している空き家等対策を引き続き推進して参ります。平成28年度に実施した実態調査を基に、今後の空き家等対策に向けた基本的な方針等、実効性・実現性の高い空き家等対策計画の素案の作成を進めて参ります。

5 工業振興事業

工業振興事業につきましては、施設への再投資を支援する蟹江町企業再投資促進補助金制度を創設します。これは、企業が工場等の新増設等を行う場合に、町が愛知県と連携して支援するもので、長年に渡り地域の経済、雇用の基盤を支えている企業が町外へ流出することを防ぐ対策を講じ、地域経済の活力を維持して参ります。

6 消費者保護事業

消費者保護事業につきましては、消費者の利益の擁護、増進に取り組んで参ります。消費者を取り巻く環境が日々大きく変化している中、発生するトラブルの多様化に対応するため、平成29年4月から近隣市町村と連携して海部地域消費生活センターを設置し、消費者トラブルの相談に専門の相談員が電話、面談で応じています。町においても専門知識を持つ消費生活相談員を配置した消費生活相談窓口を毎週設けることで、消費者の保護に努めて参ります。

第5章 町民・行政の協働と効率的な行政運営によるまちづくり

1 協働の推進事業

協働の推進事業につきましては、協働地域づくり支援事業の継続的な実施により、各種自主団体の活動が多様化かつ深化してきました。平成29年度におきましてもこの事業を継続し、地域の課題に住民が主体となって取り組むことで、豊かな地域社会の形成につながるプログラムを支援して参ります。
さらに、これまでの活動実績と着実な成果を挙げている団体の活動については、町の委託事業として行政課題に取り組んでいただき、より住民に近い立場で活動を展開していただけるよう推進して参ります。

2 地域組織・住民活動支援事業

地域組織・住民活動支援事業につきましては、小学校区や町内会においてまちづくり推進事業交付金を活用していただくことで、新たな地域事業も生まれ、コミュニティ形成に資する活動が全町的に展開されております。良好なコミュニティの形成は、町の魅力を高め、防災対策としての共助の力を高めることにもつながりますので、今後も各地域における事業の継続を図りながら、交付金のより有効的な活用を推進して参ります。

3 男女共同参画の推進事業

男女共同参画の推進事業につきましては、平成29年3月に策定した「蟹江町男女共同参画プラン」に掲げる施策を積極的に推進して参ります。男女共同参画社会の実現は、少子高齢化が進む中、社会の多様性と活力を高め、経済が力強く発展していく観点や、男女間の実質的な機会の平等を担保する観点から極めて重要であり、社会全体で取り組むべき課題と捉えています。平成29年度はあいち国際女性映画祭を開催することで、男女共同参画の理解を深める機会を提供するとともに、プランに掲げる具体的な数値目標の達成に向けて各種の施策・事業に取り組み、進捗状況を検証しながら男女共同参画社会の実現を図って参ります。

4 行政改革

行政改革につきましては、町の保有する公共施設が今後一斉に更新時期を迎え、その費用が町の財政に大きな負担となることが予想されることから、計画的、長期的な視点で公共施設等の維持管理を行う基本的な方向性を示す「蟹江町公共施設等総合管理計画」を策定しました。
人口構造の変化等を考慮した公共施設の規模の検討や、近隣の市町村との連携を活かした施設の活用についても検討していく必要があるものと捉えておりますので、公共施設の劣化状況調査等を実施のうえ、施設ごとに個別施設計画を策定し、公共施設等の安全性を確保しつつ、予防保全型の維持管理の導入を推進して参ります。

以上、平成29年度の主要施策について、ご説明申し上げました。

その他事業

その他の重要事業としましては、ユネスコ無形文化遺産に登録された「須成祭」を文化財として保護していくことはもちろんのこと、地域の歴史を学ぶ機会として、また、観光資源としても活用して参ります。ユネスコへの登録を目指す段階から様々な機運が高まり、祭会場に隣接する土地を住民の方から有り難く寄附していただきました。そこで、役場の職員によるプロジェクトチームを立ち上げ、この土地の活用方法について協議を重ねてきました。寄附者からは、文化伝承と住民交流の場として活用してほしいというご意向がありましたので、1年を通じて来訪者を呼び込むことができる観光交流センター「(仮称)須成祭ミュージアム」を建設することといたしました。
施設には、須成祭を学習・体験できるミュージアム、物販、飲食コーナー等の機能を備えるとともに、屋上には、蟹江川の風景を俯瞰していただけるよう、来訪者に開放するスペースを設けます。物販では地域の特産品を積極的に取り入れ、周辺には大型観光バスにも対応できる駐車場を整備することで、町外の団体等にも気軽にお立ち寄りいただけるよう配慮します。須成祭を常設の展示等でPRすることに加え、季節に応じて町内全域の祭りや伝統行事についても紹介していきます。さらに、当該施設と町の観光名所等を関連付けた観光周遊ルートを策定することで町全体に「にぎわい」を創出するとともに、効果的なPRを実施するために、メディア戦略を取り入れた観光プロモーション事業を推進して参ります。
これらの要素を備えた当該施設は、蟹江町における観光振興の拠点として位置付け、併せて産業振興を図るとともに、交流人口の増加を目指します。施設の整備については、地方創生拠点整備交付金と地方創生推進交付金を活用し、平成30年5月の供用開始を見据え施工して参ります。

後文

最後に、蟹江町は明治22年に誕生した町でありますが、平成31年度には、町制施行130年を迎えます。記念すべき年を見据えて、また、その先の明るい未来に向けて、さらなる郷土の歴史を町民の皆様と共に築いて参ります。
町民の皆様並びに議員各位のご理解とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げ、4期目の町政運営に臨む所信表明といたします。

平成29年6月2日 蟹江町長 横 江 淳 一 

PDFファイル

所信表明(町長4期目) [PDFファイル/301KB]

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