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更新日:2023年12月1日公開 印刷ページ表示

『須成祭』について

 蟹江町北部の須成地区に伝わる須成祭。須成は古くから農業と商業を生業としてきた地域で、須成祭は地区の氏神である冨吉建速神社(とみよしたけはやじんじゃ)・八剱社(はちけんしゃ)両社の祭礼として行われています。祭りの起源は定かではありませんが、疫病退散を祈願する天王信仰に由来する祭りで、江戸時代には行われていたといい、寛文年間(1661年~1673年)に編さんされた「寛文村々覚書」にも記録があります。

 須成祭は、「車楽船(だんじりぶね)行事」と、「神葭(みよし)流し」に関わる一連の行事で構成されています。「車楽船行事」では、8月第1土曜日に「宵祭(よいまつり)」、翌日曜日に「朝祭(あさまつり)」が行われます。「宵祭」では、提灯で飾られた巻藁船(まきわらぶね)が、「朝祭」では、人形を載せた車楽船が蟹江川に浮かび美しい姿を見せます。

 「神葭流し」は、川に茂る葭を刈り、これをご神体として祀り一切の災厄を封じ込めて川へ流し、人々の豊かな生活を祈願するために行われます。朝祭の一週間前に「葭刈(よしかり)」があり、白装束の若者が舟で蟹江川を下り、川に茂る葭を刈ってきます。祭りでは、この葭をご神体として神社に安置し、朝祭翌日の「神葭流し」で災厄を託し蟹江川に流します。この後7日間川に浮かべた後、70日間神社境内の棚に祀り、「棚下し(たなおろし)」で燃やしすべての行事が終了します。このように約100日間にわたり数々の行事が続くことから、須成祭は別名「百日祭り」とも呼ばれています。

 現在、須成文化財保護委員会を中心とした地元の人々の手で祭りの伝統が受け継がれており、2012年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。さらに2016年には、「山・鉾・屋台行事」を構成する33の祭りのひとつとして、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。

《蟹江町観光協会 リンクページ》

須成祭の概要(蟹江町観光協会のページに移ります)<外部リンク>

 この歴史ある須成祭をより多くの方に知っていただくため、当町では須成祭の紹介動画を作成しております。下部リンク先から是非ご鑑賞ください。

 ※本編・ダイジェストが日本語版・英語語版でそれぞれあります。