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更新日:2024年3月31日公開 印刷ページ表示

かわまちづくり(須成祭紹介)

蟹江川かわまちづくり(須成祭紹介)

須成祭絵巻を用いて、蟹江川須成地区で、須成祭を紹介しています。
こちらでは、絵巻と連動して現代の祭の様子を紹介します。

葭刈(よしかり)

昔は、蟹江川には潮の満ち引きがあり、かつての葭刈は、引き潮にあわせて蟹江川を下り、干潮で水位が下がった葭刈場で作業していましたが、現在は葭刈舟で天王橋から舟入地区まで下ったのち、日光川の堤防沿いの葭刈場へ移動し、神事を行ってからヨシを刈っています。

よしかり よしかり

みそぎ

宵祭(よいまつり)当日の正午、稚児以外の祭船に乗る者たちがみそぎを行います。
現在は、宿(須成公民館)前に設置された仮設のシャワーの水をくぐって行われます。

バスタオル一枚を腰に巻いた姿で整列し、宿の前で水を浴び、御葭橋を渡り北上、天王橋の北で多度大社へ向かって晴天祈願の参拝をした後、冨吉建速神社・八剱社へ行き、水を浴びてから参拝し、宿に戻ります。

みそぎ

出張警固

現在は、出張警固の名残として、宵祭・朝祭の際には天王橋の欄干に飾り付けがされます。

東から順に提灯、白髪、なぎなた、提灯、黒髪(鳥毛)、鑓(やり)、提灯、なぎなた、金棒、提灯が設置されます。

かざり

天王参り(てんのうまいり)

現在も須成祭絵巻と天王参りの様子は大きく変わらず、行われています。
祭総代を先頭に宿大将・一稚児・二稚児・一なす・二なす・太鼓・楽(がく)・笛吹・山乗の順で行列をつくり、宿を出発して堤防東の道を北上し、神社を参拝します。

かつては稚児に選ばれた家で、豪華な稚児衣装をはじめ、家族や親せきが務める供の浴衣、座布団、提灯なども用意しました。名誉なこととして、大変な費用をかけたものだったようです。

現在は、供の浴衣も含め、ほぼすべてが貸し出しとなっています。

てんのうまいり

神子太鼓(みこだいこ)

須成祭における囃子は一曲のみで、「須成祭囃子」とされており、同じ曲でも、宵祭に宿で演奏する際は「宿囃子」、朝祭に神社で奉納するときは「天王囃子」と呼ばれています。

須成祭で奉納する神子太鼓には、「神子太鼓、しぐるま、綿寄せ、四ツ節、とおり、あとぐるま」の7曲があり、祭りでは「神子太鼓」で神様をお迎えし、他の曲でお慰めし、最後に「神子太鼓」でお送りするものだと伝えられています。

天王参りや朝祭で稚児が神社に入場するときや、神社を後にするときには必ず「神子太鼓」が演奏されます。

みこだいこ

宵祭(よいまつり)

 宿囃子が終わると役者たちが祭船に乗り込みます。船は飾橋から出発し、神社前の天王橋まで向かいます。宵祭の船は数々の提灯で飾られますが、提灯の竿を巻いた藁(わら)に挿して半球状に飾ったことから、「巻藁船(まきわらぶね)」と呼ばれています。
中央にそびえる真柱の提灯は1年の月数、半球状の巻藁提灯は1年の日数、正面の赤いほおずき提灯は1月の日数を表しています。
今でも多くの観覧が訪れるお祭りですが、かつては、船で見物に来る人も多くいました。
昭和20年頃、飾橋と天王橋の間に御葭橋が架けられて以降は、祭船が跳ね橋を通過する様子が祭りの新たな見どころとなっています。(現在の橋は、昭和58年に架け替えられたものです。)

よいまつり

朝祭(あさまつり)

宵祭の深夜に宿前で「山起し(やまおこし)」が行われ、提灯を外した船の屋根の上には、イザナギ・イザナミの男女の神様とされる「諾册二尊」の人形が乗せられ、和紙で作った梅花・桜花で飾られます。
船は宵祭の翌朝、飾橋を出発し御葭橋を通過して天王橋へたどり着くと一旦着岸し、稚児たちは船を下りて行列をつくり、神社へ向かい、「天王囃子」を奉納します。
天王囃子が終わる頃、船は梅花・桜花を投げる「投げ花」があり、稚児たちが戻ると船は少し南へ戻り、車楽船行事は終了します。

川の護岸など周囲の様子は変わりましたが、現代までかたちを変えずに継承されている行事の一つです。

 あさまつり あさまつり

神葭流し(みよしながし)

神葭流しは、ヨシで作られたご神体である「御神葭様(おみよしさま)」に災厄を託して蟹江川に流す行事です。

現在は、朝祭の翌日の早朝に行われており、葭刈舟で曳いて辺りを一周してから、川の中に留め置かれていますが、かつては、朝祭終了後の深夜2時に行われており、実際に「御神葭様」を放流し、流れ着いたところで祀ったそうです。

みよしながし みよしながし

棚上り(たなあがり)

棚上りは、蟹江川に流した御神葭様を引き上げ、棚の上に安置して祀る行事です。かつては、神葭流しで御神葭様が実際に流れ着いた場所で盛大なお祭りが行われていたそうです。

現在の棚上りは、朝祭の2日後の朝に行われます。若衆が川から引き上げた「御神葭様」を神社境内に組まれた棚に、川と同じ状態に組んで祀ります。この日から75間祀られ、須成地区の住民の方たちは毎日交代で御神葭様に参拝します。御神葭様は10月下旬の「棚下し(たなおろし)」で棚から下して燃やされ、須成祭のすべての行事が終了します。

たなあがり

須成祭の伝統の継承

須成絵巻を通して、須成祭の今昔を紹介しましたが、須成祭は、周囲の変化に対応しながらも伝統を守り伝えられてきました。時代に合わせて規則が改正され、詳細に記録し後世に伝える努力がされてきました。組織編成も時代の流れや祭りの継承のため変化しつづけて地域に支えられてきた須成祭は、これからも多くの人々の努力によって継承されていきます。

元気な愛知の市町村づくり補助金(チャレンジ枠)

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