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禁煙について考えよう
たばことは
たばこの煙には、粒子成分約4,300種類、ガス成分が約1,000種類の合計5,300種類含まれています。そのうち発がん性のある化学物質は70種類あります。これらの物質はのど、肺などたばこの煙に直接触れる場所だけでなく、血液を通じて全身に運ばれ、がんの原因となります。がん以外にも、慢性閉そく性肺疾患(COPD)、虚血性心疾患や脳卒中などの原因となります。
たばこに含まれる三大有害物質
ニコチン : たばこへの依存性を高める化学物質
タール : 約70種類の発がん物質は主にタールに含まれる
一酸化炭素 : 慢性的な酸欠状態になり、酸素不足で全身の臓器・器官が機能低下する
たばこは周りにも影響する
受動喫煙について
受動喫煙とは自分がたばこを吸わなくても、他人のたばこの煙を吸わされてしまうことをいいます。
たばこは喫煙者が直接吸う煙(主流煙)よりも、たばこから立ち昇る煙(副流煙)の2種類あり、副流煙のほうが有害物質を多量に含み、ニッケル30倍、ニコチン2.8倍、タール3.4倍、一酸化炭素4.7倍、カドミウムは7倍、アンモニアに至っては46倍含まれています。
電子たばこ・加熱式たばこも有害
電子たばこや加熱式たばこからも有害物質は発生します。電子たばこには通常の紙巻きたばこよりも有害物質が多い製品もあります。煙がほとんど出ない代わりにその喫煙者が出す息には多くの有害物質が含まれるため受動喫煙のリスクもあります。
三次喫煙(サードハンド・スモーク)について
三次喫煙は、たばこの煙を直接吸い込む受動喫煙とは異なり、たばこの火が消された後も残留する化学物質を吸い込むことをいいます。 喫煙者の衣類、喫煙した部屋や自動車のソファやカーペット、カーテンなどの表面に付着して残留することが知られています。それが再放散し三次喫煙が発生すると考えられています。部屋で過ごす時間が長い乳幼児がいるご家庭は特に注意が必要です。
禁煙を成功させるために!!
喫煙している人のうち、たばこをやめたいと思う人の割合は25.0%であり、4人に1人は禁煙したいと思っています。(令和4年厚生労働省国民健康・栄養調査)
ぜひこれを機会に禁煙にチャレンジしてみませんか?
禁煙による健康への効果
禁煙は病気の有無を問わず健康改善効果が期待できます。禁煙は何歳でも遅すぎることはありませんが、とりわけ35歳までに禁煙すれば、平均余命が非喫煙者と同程度まで回復できるといわれています。そのため一日でも早い禁煙をおすすめしています。
<禁煙による体への変化>
【20分後】 血圧がたばこを吸う前のレベルに戻る
【8時間後】 血中の一酸化炭素レベルが正常に戻る
【24時間後】 心臓発作の可能性が少なくなる
【48時間後】 味覚、嗅覚が改善する
【3か月以内】 循環機能が改善、歩行が楽になる
【1~9か月以内】 咳、鼻づまり、疲労、息切れが減る 呼吸器感染を減らす
【1年後】 冠動脈(心臓)疾患のリスクが喫煙者の1/2になる
【5年後】 脳卒中のリスクが、非喫煙者のレベルまで下がる
【10年後】 肺がんの死亡率が喫煙者の約1/2になる
口腔、喉頭、食道、膀胱、腎臓、膵臓がんのリスクが減る
【15年後】 冠状動脈疾患のリスクが、非喫煙者のレベルまで下がる
禁煙による経済への効果
禁煙は健康だけでなく経済的にもメリットがあります。自分のこれから先のたばこ代はいくらでしょうか?喫煙により起こる様々な疾患の医療費も相当な額になります。
例)1日1箱600円のたばこをやめたら
10日後 → 1か月後 → 1年後
6,000円 18,000円 200,000円
さあ!今こそ始めてみませんか?
禁煙は医療機関に相談しましょう
喫煙を「やめたくてもやめられない」のは、ニコチンが麻薬やアルコール以上に依存性が高い薬物だからです。最近では総合病院のほか、クリニックでも禁煙外来が設けられています。
禁煙外来では、医師があなたの喫煙歴を把握した上で、禁煙補助薬の処方、治療の経過を見守ってくれます。禁煙中の症状が起こっても、診察で相談できるので、うまく続けていくことができます。またニコチン依存症の基準を満たし、禁煙の同意書にサインすれば禁煙治療に医療保険が適用されます。まずは身近なかかりつけ医にご相談ください。
津島保健所管内禁煙支援医療機関一覧 [PDFファイル/146KB]
禁煙のサポートとして、医療機関以外にも薬局や保健センターもあります。
蟹江町健康推進課(保健センター内)では、禁煙相談を実施しています。
日時:第2金曜日 午前9時00分~11時 ※予約制
津島保健所管内以外の禁煙支援医療機関は下記をご覧ください。
日本禁煙学会ホームページ<外部リンク>
禁煙支援薬剤師については下記をご覧ください。
愛知県薬剤師会ホームページ<外部リンク>